しっぽくって?
そば - 2006年01月06日 (金)
落語の「時そば」。その中で、客が店主に「何ができるんでぃ」と聞くと、店主は「花巻としっぽく」と応えるくだりがあります。
「花巻」というそばは、老舗のお蕎麦屋さんに行けばおいてあります。かけそばの上に焼き海苔を散らして、わさびを添えたもの。海苔の磯の香りとそばの香り、アクセントにわさびがツーンときて、絶妙においしいです。家でも簡単にできそうな一品なのに、あまり普及していませんね。不思議です。
噺の中の客はこの「花巻」を頼まずに「しっぽく」を必ず注文します。この「しっぽく」、私は食べたことがありません。「しっぽく」は「卓袱」と書き、もともとは大皿に魚やら肉やら野菜やらをのせた料理だったようです。そのうちうどんやそばの上に野菜やかまぼこを乗せたものになっていきました。詳しくはコチラのページを参考に。
しかし「時そば」での「しっぽく」はどうも竹輪しか入ってないような・・・。あまり具を入れないのが江戸では粋だったのでしょうか。
ちなみにこの「時そば」、二八そばです。二八そばとは、そば粉8に対してつなぎが2の割合からついた名前ですが、江戸時代中期、値段が16文であるところからこの名がついたともいわれています。客がそばを食べながら散々そば屋をほめて、お代を払う際に時間を聞いて1文ごまかしたり、それを聞いていた人が真似をして損したりするところは、落語を聞かない人でもご存知のことでしょう。
上方落語では「そば」ではなく「うどん」となります。実はこちらの方が先にできたことはあまり知られていないようです。
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